奨学金制度を利用したナースに聞こう!part2
part1で、なんとなく奨学金についてわかったところで、part2では、実際に奨学金制度を利用して看護学校へ通った看護師さん達に、利用した奨学金の種類や免許取得後の返済の話しなどを聞いてみました。
Aさんの場合:3年間のお礼奉公で奨学金の返済がなくなった!
病院系の奨学金を利用。1年生から、毎月30,000円を借りて、3年生の4月からは月50,000円に増え、トータルで141万円借りる。
Aさんの奨学金を利用する際の条件として、一定の学力・出席日数があること、というのがあったそうです。どの奨学金にもこういった条件はあるみたいですね。
奨学金の返済については、奨学金を受けた病院で、3年間(奨学金を受けた期間)働くことで返済義務がなくなりました!給料から天引きされる・・・ではなく、3年間働くだけで借金がチャラになるってことですね(*^-^*)Aさんは3年間働き、奨学金を返済したそうです。
Bさんの場合:親の仕送りなしで2種類の奨学金を利用し学校へ通った!
日本学生支援機構と、付属の病院からの奨学金を利用。日本学生支援機構から毎月50,000円・3年間で180万円(利子有)を借りる。
付属病院からは毎月30,000円・3年間で108万円を借りる。
親の仕送りなしで学校へ通うため、返済の方法が異なる2種類の奨学金を併用したDさん。アルバイトもしていたようです。付属病院の奨学金は、3年間病院で働くことで返済義務免除となり、日本学生支援機構の奨学金、利子含め約200万の借金は、現在毎月15,000円でまだ返済途中とのことです。月々お金を返していくタイプだと、繰り上げ返済も可能なようですよ。
Cさんの場合:お礼奉公の病院は3つの病院から選ぶことができた!
自治体の奨学金看護師等修学資金貸与を利用。毎月30,000円を3年間借りる。
Cさんは看護師免許取得後、県内の指定病院で3年間働くことで返済義務を免除されました。お礼奉公の病院は、指定条件さえクリアしていれば県内の病院を自分で選べたそうです。Cさんが働きたいと思った3つの病院から、一番自分に合った病院を選ぶことができました。他の県では、5年間働くことを返済の条件にしているところもあります。内容は都道府県ごとに多少変わってくるようですね。自分の住んでいるとこの『奨学金看護師等修学資金貸与』を一度チェックしてみましょう!(^^)
Dさんの場合:お礼奉公はせず、卒業後に一括返済!
大学病院の奨学金を利用。付属の看護学校へ通う3年間、毎月50,000円借りる。
Dさんは無事学校を卒業し、看護師免許取得できたものの、大学病院へは就職しなかったそうです。そのため、両親・祖父母にお金を借り一括返済をした、というDさん。指定期間働いて返済義務を免除されればいいんですが・・・Dさんのようにその病院へ就職しなかったり途中で退職したくなったら、一括で全額を返済しなければならないので、よく考えて奨学金利用する必要がありますね(-”-)
看護師さんに聞いた!奨学金のメリット&デメリット
<奨学金利用のメリット>
・勉強に専念できる
・働けば返済が免除されるのがいい!(注:奨学金の種類による)
・国立の学校だったため、授業料より、奨学金の方が上回り、金銭的に余裕があった
・就職活動をしなくていい
・実習先の病院から奨学金を受けていて就職も決まっており、実習中に病棟の雰囲気や人 間関係を知ることができ、入職の際に雰囲気の良い病棟を希望することができた
・経済的に進学をあきらめなければならない人にいいチャンス
・親に迷惑をかけず、授業料がまかなえる
・参考書・資料の購入にあてることができた
・授業や実習が忙しく、アルバイトをする時間がなかったため、助かった
・父子家庭で兄弟もいたため、正直学校へ通うのは難しい環境だったが、それが叶った
<奨学金利用のデメリット>
・必ず奨学金を受けた病院で働かなければいけない
・卒業後、行きたい病院があってもすでに就職先は決まっている
・辞めたいけど、指定期間は辞められない
・月々の返済のため、給料や賞与はプライベートでは使えず、収入があっても自由がきかない・先の見通しがたちにくい
・縛られ感がある
・プレッシャーがある
・指定期間内に病院を辞める時は全額一括返済しなければいけない
・奨学金とはいえ借金であり、重荷
・返済が遅れると催促状が届く
<先輩ナースから奨学金のアドバイス>
・できることなら、無利子のものを利用する
・働きながら返済するため、無理なく返していける額を借りる
・就職後までみすえた奨学金選びを!
・やみくもに借りず、何のために借りるのか、目標をもつこと!
・将来的には必ず返済するものとして理解しておくこと
・返済が長期に渡ることを自覚し、本当に奨学金が必要かどうか考える
奨学金とはいえ、借金です!必ず返済はしていかなければなりません。働くことで返していくのか、月々少しずつ返していくのか、方法は奨学金の種類で違います。奨学金制度をよく理解した上で、返済のことまで考えて利用を考えましょう( `ー´)ノ