看護師が精神科に転職するならどこがいい?4つの病院タイプまとめ

精神科に転職したい看護師さん。こんにちわ!

精神科って暴力あるのかな?
未経験でも大丈夫かな?
私に合う精神科ってどこだろう?
そもそも精神科ってどこも同じ?

いえいえ。
実は精神科といっても4タイプに分けられます。

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
給料 ×
残業 少ない 少ない 少ない すごく少ない
夜勤 大変 なし
難易度 ×
重症度 MAX
暴力 多い 少ない 少ない ほぼ無い
人間関係
男性スタッフ 多い 多い 少ない ほぼいない
求人数 少ない 普通 多い 少ない
将来性
精神科は4タイプに分類される

この記事を読めば「自分にピッタリな精神科」がきっと見えてくるはずです!

4タイプを簡単におさらい

まずは精神科4タイプを簡単におさらいしましょう。

スーパー救急
全体像:スーパー救急とは、精神科に特化した救急センターです。
メリット:レベルの高い治療が可能な設備が整っており、高いスキルが身に付きます。
デメリット:第三次救急として、重篤な患者さんが次々と担ぎ込まれてくるのでとても過酷です。
まとめ:『精神医療のエキスパートを目指す人』にお勧めです。
急性期
全体像:急性期とは、病状の重い患者さんが対象の病棟です。
メリット:医療処置の機会が比較的多く、日々の看護からスキルを磨くことが可能です。
デメリット:急変も多く、幅広い知識と対応力が求められます。
まとめ:『スキルアップ重視の人』にお勧めです。
慢性期
全体像:慢性期とは、病状の比較的安定した長期間の入院患者さんが対象の病棟です。
メリット:求められる医療処置も少なく、じっくり精神看護を学べます。
デメリット:認知症患者の受け入れをしている場合、介護面の負担がかなり増えます。
まとめ:『仕事も生活も大事なバランス志向の人』にお勧めです。
クリニック
全体像:クリニックとは、病状の軽い患者さんが対象の通院制の診療所です。
メリット:病状が軽いので看護師の負担がとても少なくカウンセリングのサポートがメインです。
デメリット:一人の患者さんに関わる時間が短く、流れ作業に感じる看護師もいます。
まとめ:『自分の生活が何より優先な人』にお勧めです。

どうでしょうか。病院の種類によって治療の内容も環境も全く異なりますね。
それでは先ほどの表に基づき、皆さんが気になる色んなアレコレを説明していきましょう!

給料

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
給料 ×
精神科の給料は平均的

精神科の給料はどこもほぼ同水準です。
ただ、クリニックは病棟勤務と比べると月5万円ほど安くなります。
まぁ、これは精神科に限ったことではありませんね。
給料は残業の多さや夜勤の有無によって多少変動がある程度です。
スーパー救急は夜勤の72時間ルールの適応外なので夜勤が多く、その分給料も多くなります。

残業

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
残業 少ない 少ない 少ない すごく少ない
精神科は残業が少ない傾向あり

精神科の残業は基本的にどこも少なめです。

急性期や慢性期は、過剰な投薬で良くも悪くも患者さんが安定しているので急なトラブルが少なく、残業が少ない傾向があります。

スーパー救急は、トラブルは多いですが人員配置が手厚いため、残業が少ないです。

クリニックは、患者さんのプライバシー保護の為完全予約制が多く、時間の算段が立てやすいので残業は更に少ないです。

夜勤

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
夜勤 大変 なし
精神科の夜勤は格差あり

精神科の夜勤事情は働く病院によって様々です。

スーパー救急は、他人に危害が及ぶほど錯乱した患者さんが運ばれてきます。
精神疾患以外にも酒や薬の中毒者も運び込まれるので、負担はかなり大きいです。
ちなみにスーパー救急の場合は夜勤の72時間ルールの適応外なので、夜勤はその分多くなります。

急性期や慢性期は実は夜勤は楽です。
重症度が高い患者さんほど、薬でぐっすり眠っていますので。
しかし慢性期病棟で認知症患者が多いと、介護の手間や徘徊の危険性あって大変です。
夜勤の回数は少なめです。
楽だし、手当も入るのでみんな夜勤に入りたがるからですね。
特に男性スタッフは、率先して夜勤に入ってくれます。所帯持ちの人は稼ぎたいようです。

クリニックは、当然ながら夜勤はありません。

難易度

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
難易度 ×
精神科の難易度はさまざま

精神科の仕事の難易度は病院によって全く異なります。

スーパー救急は生死に関わる重篤な症状の患者さんが運ばれてきますし、
逆にクリニックには通院が出来る軽い症状の患者さんが来院します。心に不調を抱えた一般の人も来ます。

患者さんの状態が違えば求められる難しさも変わります。

また慢性期でも認知症患者の受け入れがあるかどうかでかなり負担が変わってきます。
楽を求めて慢性期に入職したのに介護に疲れて辞めてしまう看護師もいます。

重症度

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
重症度 MAX
精神科の重症度は病院による

精神科の患者さんの重症度は病院によって全く異なります。
スーパー救急は生死に関わる重篤な状態の患者さんが運ばれてくる第三次救急医療です。重症度は一番高くなります。
続き急性期病棟、慢性期病棟、クリニックという順番で重症度は軽くなっていきます。
慢性期は長期間の入院患者さんが多く、重症度は低いです。病院によっては認知症患者の介護という一面もあります。
クリニックになると通院できる症状の軽い患者さんがメインで、一般の人も来院します。重症度は一番低いです。

暴力

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
暴力 多い 少ない 少ない ほぼ無い
患者さんからの暴力には差がある

精神科の患者さんからの暴力の有無は病院によってかなり差があります。
スーパー救急はもっとも暴力リスクが高く、患者さんの安全を確保する為に身体拘束をする機会も多いです。
急性期は、投薬により落ち着いているので実は意外と暴力リスクは高くありません。
クリニックでは患者さんの症状も軽いので暴れたり暴力を受けることはほぼありません。

人間関係

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
人間関係
精神科の雰囲気は良い職場が多い

精神科の職場の雰囲気は一般科と比べ雰囲気が良い職場が多い傾向にあります。
情報共有が何より大切なので職員同士頻繁にコミュニケーションを取り合うことが理由でしょう。
自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとする人が向いています。
患者さんが暴れた時の為に、男性看護師が多いのも特徴です。
なので女性社会特有の陰湿ないじめなどは少ないです。
しかしクリニックは職員の数が少ないので、一度嫌われると居心地の悪い思いをすることになります。

男性スタッフの数

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
男性スタッフ 多い 多い 少ない ほぼいない
精神科では男性看護師が重宝される

精神科は患者さんが突然豹変し暴れることがあります。そんな時に男性の看護師が重宝されます。
スーパー救急や急性期のような激しい職場であるほど男性の比率が大きくなる傾向にあります。
逆に通院制であるクリニックでは男性ならではの需要は少ないですね。

求人数

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
求人数 少ない 普通 多い 少ない
慢性期の求人は多い

スーパー救急には厳しい基準があり、全国的にもまだ数がとても少ないです。
なので求人も少なく、志願する場合は狭き門となります。
またクリニックは病院の数は多いものの、看護師自体の需要が少ないこともあり、求人は少ない傾向にあります。
逆に慢性期は数も多く需要も高い為、求人も多いです。

将来性

スーパー救急 急性期 慢性期 クリニック
将来性
クリニックは転職に不利

心の病気は「完治」することが非常に困難です。
クリニックに来院する患者さんの一部を除き、基本的に患者さんとも長い付き合いとなります。
様々な要因はありますが、一般科と比べると息の長い科と言われています。
しかしその中でもクリニックは特に診療報酬が下がっていることもあり、閉院する病院も増えています。
またクリニックだとスキルも身につかないので転職では不利になることが多いです。
色々考えて病院選びをすることが大切です。

まとめ

自分にピッタリな精神科は見つかりましたか?
4タイプごとに、方向性がまったく違います。

スーパー救急は精神医療のエキスパートを目指す人。
急性期はスキルアップ重視の人。
慢性期は仕事も生活も大事なバランス志向の人。
クリニックは自分の生活が何より優先な人。

精神科は楽だと言われていますが、職場によって環境は様々です。
また、精神科はスキルが磨けないとも言われていますが、実はそれも職場によります。

転職する前にきちんと情報収集をし、自分のライフスタイルに合った職場を探しましょう。